「神の手を持つ医師」工藤進英先生とお話しをして感じること。
NHK総合TV「 プロフェッショナル 仕事の流儀」で「神の手を持つ男」と紹介された秋田ご出身の工藤進英先生。同郷であるということで可愛がって頂いております。先生は大腸内視鏡検査を患者さんに痛みを与えること無く僅か5分で終えてしまいます。内視鏡検査はなんと通算20万例以上こなしてきたそうで正しくゴッドハンド。その技術は世界各国に提供されており 通算150回を越える海外講演を行っていらっしゃいます。また、「幻のがん」と呼ばれていた陥凹(かんおう)型大腸がんを世界で初めて発見しました。私はこの発見はノーベル賞ものだと思います。
先生はもともと外科医でしたが「診断から治療まで一貫してやったほうがいいのではないかと」との考えで大腸内視鏡検査を始められたそうです。大変な努力家で昼休みや休日も返上して内視鏡技術習得に没頭したそうです。当時の内視鏡検査は平均1時間30分。痛みを伴いながらの非人道的なものだったと言います。そこで先生は内視鏡が大腸を押し伸ばすことで痛みをともなうことに着目し、伸ばさずに大腸を手繰り寄せて挿入していく「軸保持短縮法」を考案されました。これもノーベル賞ものです。
先生は「決意」と「努力」そして「情熱」が大切だと教えて下さいました。「プロスポーツ選手も通常の練習の後にもう30分やるなど決意して努力を何年も続ける。それには情熱がなければならない」と。天才と呼ばれる工藤先生のお言葉です。頭が下がりました。あとは常にチャレンジすること。常に進歩していくことなどたくさんの事を教えて下さいました。
先生と話していつも感じることがあります。「世界の工藤」と呼ばれる素晴らしい方なのに決してそれをひけらかすことがありません。何というか人間の大きさを感じます。そして物事には厳しい。だが包み込まれるような優しさを感じます。そして私のようなものにもきちんと色々なことを教えて下さいます。「大腸がんでは死なせない」先生のこの言葉が先生の全てをあらわしていると感じます。
工藤先生から教えて頂いているたくさんのことを世の中のため、会社のため、私の人生のためにいかしていかなければならないと強く思うのです。
代表取締役 村上雅彦
工藤進英先生プロフィール
- ・昭和48年 新潟大学 医学部卒
- ・昭和48年 新潟大学 外科
- ・昭和60年 秋田赤十字病院 外科部長
- ・平成4年 秋田赤十字病院 胃腸センター長
- ・平成12年 昭和大学医学部 教授
横浜市北部病院消化器センター長 - ・平成13年 昭和大学横浜市北部病院 副院長
- ・平成19年 上海復旦大学附属華東医院 終身名誉教授
※ 米国消化器内視鏡学会 国際会員
※ 米国消化器病学会 国際会員
※ 第78回 日本消化器内視鏡学会総会 会長
※ 日本消化器内視鏡学会 理事