復興支援に向けて新たな試みについて

平成23年11月10日
株式会社ドリームリンク
代表取締役 村上雅彦

 東日本大震災から約8カ月が経過致しました。これまでの間、弊社では飲食店を営んでいる東北の企業として出来得る事を探し、以下の5つのことを実行することができました。そして今回新たに4つの取り組みを行うことと致しましたのでご報告申し上げます。

この8ヵ月でできたこと

1.帰宅難民の受け入れ

 震災当日の3月11日。首都圏の駅前には電車がとまったことにより帰宅難民が溢れておりました。首都圏全店舗でその方々を店内へいれて休んで頂き、豚汁などその店でできる温かい料理を作って無料で提供。店頭には「お帰りになれない方は当店でお休みください。無料で客席を解放しております」とのPOPを貼り、スタッフの手が空いている店は「当店で無料で客席を解放しております!お帰りになれない方はご遠慮なくお休みください」と街頭で告知。

2.無料炊き出し

 翌日になりつながらなかった電話つながりました。各店舗の情報を集約しますと、ライフラインが止まり、街から食糧と水が消えたという情報でしたので、3月12日から被災地店舗は無料炊き出しを行いました。「お食事でお困りの方、オムスビを無料でお作りします。ご家族の分もお作りしますのでお持ち帰り頂いても構いません。ご遠慮なく店内のスタッフにお申し付けください」などの告知を店頭に貼り出し、店頭にスタッフが出て振る舞いました。ガスや電気が使えない店はカセットコンロで餅を焼いたりしました。これは各店が食糧がその地域で手に入るようになったと判断するまで行いました。

3.復興支援メニューと宴会コースの販売

 3月24日からは、復興支援メニュー、復興支援宴会コースを全国全店で作り、全国から広く小さく募金を集めました。280円+10円=290円の品をつくり280円が売上、10円が募金。宴会コースも同様の考えで3,000円+100円=3,100円としました。全国のお客様の善意が総額267,720円が集まりましたので、弊社も同額の267,720円を足し、535,440円を7月末に被災地3県の県庁へ寄付を行いました。

4.復興支援者への感謝としての無料サービス

 被災地を見てみて感じたことですが、被災地の方々は弱っている方々が多いように思えました。しかし復興でいらしている方々は違っていました。「自分が立て直してやる」という気迫を感じました。この方々の馬力はとても大切だと感じましたので「復興でいらしている方々へ。皆様がいらっしゃるので復興が早まります。ありがとうございます。当店では復興でいらしている方々へ無料で生ビール1杯を提供しております。申告制なのでご遠慮なく申告ください」などと、飲み物や定食類のサービスを被災地全店で4月1日より実施しました。

5.復興支援酒場の開店

 9月13日に復興支援酒場を仙台駅前に開店。この店は、24年9月30日まで営業の店として、利益を全額被災地の県庁へ寄付する店自体が募金箱となる非営利の店です。寄付を増やす一環として全国から現物の協賛を受け原価の低減を図っております。年間で1,200万円の寄付を目標としております。

今後新たに行う取組

  1. 復興支援酒場銀座店の開店(利益を全額寄付します)
  2. 忘年会コースによる寄付の実施(1人につき100円の寄付を行います)
  3. 復興支援「おせち」の販売(売上の10%、1個につき1,500円の寄付を行います)
  4. 復興支援酒場の商標登録

概要

1.復興支援酒場銀座店の開店

 寄付金を多くする為には、人口が多い地域での営業が必要だと考えておりました。色々と物件を探しておりましたが良い物件を見つける事ができておりません。物件の条件としては、利益を出す為に費用をかける訳にいきませんので居抜きを中心に探して参りましたが時間が経っておりますので、弊社の直営店として運営しております「秋田川反漁屋酒場・銀座店」を24年1月17日~24年9月30日まで「復興支援酒場銀座店」として開店することと致しました。メニュー等は仙台と同じくし、被災地3県の全蔵の地酒などを取り揃える予定です。その他の事項に関しても仙台店に準じる予定でございます。

復興支援酒場 銀座店
東京都港区新橋1-5-6銀座第3誠和ビル6F  TEL03-3574-1161
営業時間:毎日17:00~翌0:00
定休日:毎週日曜日※連休に日曜日が含まれる場合は連休の最終日

2.忘年会コースによる寄付の実施

 北海道から九州まである全国の直営店(66店舗)にて、平成23年11月15日~12月31日までの全ての宴会コース・忘年会コースは、ご利用人数×100円を寄付致します。
 寄付金は取りまとめて来年被災地3県の県庁へ行います。

3.復興支援「おせち」の販売

 弊社で販売する平成23年度おせち料理の販売価格の1割を寄付致します。おせちは1個15,000円ですので1個につき1,500円を寄付致します。寄付金は取りまとめて来年被災地3県の県庁へ行います。

4.復興支援酒場の商標登録

 復興支援酒場を弊社の新しいブランドに位置づけて参ります。今後、どこかで震災が起り、必要とされれば弊社はその地に復興支援酒場を作り、雇用を発生させ、家賃を払い、仕入を地元で行う活動をして参ります。復興支援酒場は約1年の営業を基本とし、1年経ったら仙台店同様に利益全額その地域の自治体に寄付して引き上げてきます。そして、復興支援酒場はどんどん出来るべきだと考えております。つまり、弊社以外の企業や個人事業主の方々でも志を同じくする方々に復興支援酒場を開設して頂けたら支援の力が広がると思います。ただ復興支援酒場に名を借りて違う方向へいく様な店が出現しては困ります。その為に商標の申請を致しました。もちろん志を同じくする方々には弊社の審査を経て無料にてこの商標をご利用して頂きます。今後全国に多くの復興支援酒場ができればと願っております。

 弊社の今回の試みが、少しでも被災された皆様のお力になれればと思っております。

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